もっとリモートワークしやすい会社にするために、オフィスに設置して良かったモノ&契約して良かったサービス
コロナ禍でリモートワークになった会社員やフリーランスの方が、自宅の仕事場づくりで買ってよかったものみたいな記事はちょいちょい見かけるのですが、経営者がどういう備えをしたのか、オフィスの環境をどう変えたのかといったエントリーがあまりないようなような気がしたので、弊社オフィスが導入したことをまとめてみます。
※有限会社ノオトはウェブメディアを中心に活動するコンテンツメーカー(編集プロダクション)で、コワーキングスペースを併設しています。業種や職種によっては参考にならないものも含まれているかもしれません。ご了承ください。
※ノオトは現在、約3年ぶりに正社員を募集しています。よろしければ求人ページをチェックしてみてください。家賃補助や在宅勤務手当など、具体的な待遇も明示しています。
●CimFAX(小型FAXサーバ)
弊社は毎月の支払日に、ネットバンキングで200件以上の振込セットを行っています。しかし、請求書に記された金融機関の情報(支店名、口座番号、名義など)が間違っていると振込エラーが起こり、メインバンクから修正依頼があります。その手段がファクス(+オフィスへの電話)だったのです。修正の戻しも、ファクスへの記入+銀行印が必須という謎ルール……。
そこで、毎月の支払い日は私がオフィスにいて、エラーが起こった場合は都度対応していました。200件の振り込みが完璧な月は問題ないのですが、年に十数件は振り込みエラーが起こってしまうので、これが地味にストレスでして。
そもそもファクスも普段まったく送信しないのに、PR会社から毎日ものすごい量のプレスリリースが届き、大量のコピー用紙が消費されてしまいます。データ受信のみで消去できるタイプのファクス機器もありますが、オフィスの複合機は強制的にプリントアウトするまでデータが消せない機種。銀行から届くファクスのために、毎月数百枚におよぶコピー用紙を無駄にするのがずっと釈然としませんでした。
そこで導入したのが「CimFAX(シムファクス)」です。見た目はHDDかLANケーブルのハブみたいな感じでしょうか。
▼CimFAX C5 単線版
https://www.amazon.co.jp/dp/B01G1EJFCW/
A5(256MB)、B5(1GB)、C5(2GB)と、ストレージ容量によって価格が異なります。2GBストレージで約4万枚のファクスデータを保存できるそうなので、オフィス用として大きめのC5にしました。
アプリで社員一人ひとりのアカウントを登録しておけば、同一Wi-Fiに接続したPCやスマホからログイン→PDFファイルで確認できます。さらに、固定IPを使って設定をしたので、オフィス外からいつでもどこでもファクスの送受信が可能になりました。
ちなみにその後、オンラインバンキングも15年以上使っていた大手銀行からネット専業銀行に乗り換えたため、ファクスを使うケースはほぼゼロになりました。CimFAXは結局、山のように届くプレスリリースはストレージに格納し、コピー用紙を無駄にしない門番として大活躍しています。
<付記>
2GBのストレージが溢れたらどうなるんだろう? データを一気に削除する方法は? という疑問が湧いたのですが、公式サイトではこの情報が見当たらず。サポートセンターに問い合わせたところ、以下のやり方を教えてくれました。ご参考までに。
<ストレージのファクスデータを削除する方法>
CimFAXアプリ画面にある「サーバ管理」→「高度な設定」で、以下のコマンドをご追加ください。
[PERMISSION]
DeleteFaxHistoryByUser=1
DeleteFaxHistoryByAdmin=1
●fondesk(電話受付代行サービス)
ノオトは2020年2〜3月にリモートワークの環境を整備し始め、4月以降はリモートワークに切り替えました。ただ、会員制コワーキングスペース「Contentz」の解錠・施錠を行う必要があるため、感染状況などを考慮しつつ、現在は当番制で週1回出社【※1】としています。
【※1】自宅で仕事しづらい社員は、感染症対策をした上で出社OKとしています。ノオトでは、自社メディア「品川経済新聞」のエリア内は家賃補助が手厚いため、多くの社員は通勤時間20分以内です(徒歩通勤の者もいます)。
当番が1人だけ出社していると、地味に大変なのが電話の対応です。3〜4人いれば誰かが出てくれますが、1人のときは必ず当番が対応しなければいけません。しかも、クライアントや取材先とはメールやチャットワーク、Slackでのやり取りがメインですから、オフィスへの電話のほとんどは一方的な営業電話です。
ノオトは2012年7月からチャットワークを利用しているので、「チャットーワーク電話代行」を申し込むことにしました。こちらは、遠隔のオペレーターがオフィスにかかってきた電話を取り、いったん話を聞いから要件をお知らせしてくれる電話受付の代行サービスです。
このサービスは「fondesk(フォンデスク)」と提携していて、最終的には「fondesk」との契約になります。ただ、申し込めばすぐ利用できるわけではなく、NTTボイスワープの契約が必須です。
▼ひかり電話ボイスワープ(NTT)
https://www.isdn-info.co.jp/voice/
fondeskに申し込むと「050-」で始まる電話番号が1つ支給されるので、オフィスの電話番号にかかってきた電話をこの電話番号に転送設定すれば、本格的に使えるようになります。
NTTの利用明細に記された「COP/CAF番号」を引っ張り出し、NTTボイスワープにウェブ申し込みしたところ、1週間ほどで利用できるようになりました。ひかり電話ボイスワープの場合は工事費が2,200円、月額利用料が550円。
セットアップ方法はfondeskのサイトで詳しく説明されていたので、スムーズに完了しました。設定後、試しにオフィスの番号へ電話してみたら、オペレーターが「有限会社ノオトです」と丁寧な口調で出てくれたので、バッチリ成功です。ただ、「あ、私、ノオトの代表でして、試しにかけただけです。すみません」と、少し気恥ずかしい思いをしました。
オペレーターは電話の要件を聞き、基本的には「本人から折り返しさせます」と伝えてくれます。ノオトでは、通知の手段をチャットワークで設定しました。社員はデスクワーク時、常にチャットワークを開いているので、急ぎの用件の場合はすぐに折り返すようにしています。
料金は1カ月11,000円(税込)で、100件の電話対応。101件目からは1件に付き220円(税込)。最初の2週間はお試し期間でした。運用を開始して約半年ですが、いまのところ月100件以内に収まっています。営業電話に煩わされない環境づくりを考えると、十分に価値ある有料サービスだと考えています。
●SUBLINE(050電話アプリ)
企業の大小を問わず、社員への携帯(スマホ)支給をどうするのかは、なかなか難しい問題です。社員の個人携帯にまかせて特にケアをしない会社もあるようですが、仕事の電話にかかる料金は、会社負担が当然でしょう。
ノオトは設立時より、社員全員に社用PHSを支給していました。毎月一定額を支払う携帯電話手当も検討しましたが、私物の携帯番号を仕事相手に知られたくないという声に配慮しました。ただ、やがてスマホが主流になり、そもそも2台持ちが面倒いとの理由で、PHSは一部社員を除いてほとんど使われなくなってしまいました。
そして、2020年7月にサービス停止を予定していたPHSは、コロナ禍で半年延長の末、翌年1月31日に提供を終了しました。このタイミングで、携帯電話の精算をどうしようかと悩んでいたところ、電話アプリ「SUBLINE(サブライン)」を見つけました。
▼SUBLINE
https://www.subline.jp/
SUBLINEは、スマホにアプリをインストールするだけで、仕事用の電話番号が持てるサービスです。ビズプランを法人で申し込むと、社員一人ひとりに「050」で始まる電話番号を割り当て、プライベートで電話を使う場合はスマホの標準機能を、仕事で電話する場合はSUBLINEを、それぞれ使い分けることができます。
LINEやFacebook Messengerの音声通話は(Wi-Fiがあれば)無料で使えますが、050の番号を持つことはできません。SUBLINEで050の番号を割り当てられるのは、携帯電話を1台支給する状況とほぼ同じですから、スマホを2台持ちしなくて済むのは社員の負担軽減にもなります。
また、退職した社員が使っていたPHSを新入社員に渡し、そこに電話がかかってきた場合、「◯◯(前任者)はすでに退職し、いまこのPHSは◯◯(私)が使っていまして……」と、ちょっとバツの悪い対応をすることがありました。しかし、SUBLINEなら、管理画面で不要になった電話番号をすぐ解約し、別の050番号を取得して新入社員に割り当てられます。これが地味に便利なのです。
ノオトは、基本料金2,200円/月(30番号まで)の「ビズスタンダード」を契約しています。番号利用料は1台330円/月、これまでの通話料は1,000〜3,000円/月ですので、月額7,000〜9,000円くらいです。PHS支給は約2.5万円/月だったので、通信料をかなり削減できました。
●Oculus Quest 2(VRヘッドセット)
2020年の春先、本格的なリモートワークに向けてZoomの有料版を2ライセンス契約しました。以後、オンラインミーティングはZoomを活用していますが、これとは異なるコミュニケーション手段として、VRヘッドセット「Oculus Quest 2」を社員全員に1台ずつ支給しました。購入当時は64GBモデル1台=37,180円【※2】。
【※2】64GB版は終了し、昨年8月以降は128GBモデルが同じ価格で販売されています。
▼Oculus Quest 2—完全ワイヤレスのオールインワンVRヘッドセット—128GB
https://www.amazon.co.jp/dp/B09B9F7439/
Oculus Quest 2は、PCへの接続なしに使える独立型のワイヤレス機器です。ヘッドセットを装着した状態でアプリを起動し、VR空間で映像やゲームを楽しんだり、利用者同士がコミュニケーションしたりすることができます。
▼VRChat
https://hello.vrchat.com/
ノオト社員でまず使ってみたコミュニケーションアプリが「VRチャット」です。かしこまった会議ではなく、Zoom飲みの別空間みたいなイメージでVRチャット飲みを開いてみました。
ただ、VRチャットは動き回るため、社員はことごとく「VR酔い」状態に……。VRチャットは独特のワールドが多く、とても面白いのですが、あまり仕事向きではないというのが正直な感想でした。
▼NEUTRANS
https://neutrans.space/
次に、五反田バレーのテクノロジークリエイティブカンパニー、Synamon(シナモン)さんのナビゲートで、同社が提供するVRイノベーションタワー「NEUTRANS(ニュートランス)」を体験しました。こちらは動ける空間が会議室内だけなので、落ち着いて会議ができる雰囲気でした。同社は国内企業や学校、各種団体に向けてVR会議を広めています。
ノオトの社内会議を「NEUTRANS」でまた開いてみようかなと考えたのですが、VR空間のディスプレーにPCの画面を投影するにはWindowsマシンが必要だっためいったん保留。アプリのメジャーアップデートを待つことにしました。
▼Horizon Workrooms
https://www.oculus.com/workrooms/?locale=ja_JP
そうこうしているうちに、Oculus Quest 2を開発するFacebook(現・meta)の子会社、Facebook Technologies が、ビジネス会議用VRアプリ「Workrooms(ワークルーム)」の提供を開始しました。Oculus Quest 2を持っていれば、無料で使うことができます。
Facebookアカウントで簡単にログインし、直感的な操作でワークスペースを作成できるので、会議室への参加もスムーズでした。Googleカレンダーとスケジュールを連動すれば、会議の日時などもサクッと予約できます。実際にVR会議を開いてみた感想を箇条書きにしてみます。
・Zoomのように平面に顔が並ばないので、リアルな会議っぽさがある
・遠くの人より隣の人の声がすぐ近くで聞こえるので、臨場感がある
・VRチャットで体験したような「VR酔い」の心配はない
・ディスプレイ共有が簡単で、思った以上に使いやすい
・アバターなので、かしこまった会議には向かないかも?
・社内向けのリラックスした会議、たとえばアイデアブレストの場は良さそう
Oculus Quest 2は、例えるなら2008年に発売されたiPhone 3Gのようなものでしょう。当時は携帯電話全盛期で「こんな電話、誰も使わないよ」なんて言う人もいましたが、いまやiPhoneは我々の生活に欠かせないツールになりました。
今後ハードウェアが軽量化し、アプリもより洗練されていけば、1人1台のVRゴーグル時代が来るかもしれません。すでに、「Oculus TV」でVRツアーを楽しんだり、VRリズムゲーム「Beat Saber」で運動をしたりしている社員もいます。それぞれの興味関心のある使い方で、早くからVRに慣れ親しんでもらえれば、新しいコンテンツ作りの可能性も広がりそうです。
●フレッツ光クロス(最大10Gbpsのインターネット接続サービス)
リモートワーク環境の整備から少し話がそれるのですが、昨年春ごろ、オフィスとコワーキングスペース・スタジオのネット回線をフレッツ光クロス(10Gbps)に刷新しました。
2014年のオフィス移転とコワーキングスペース開設時のネット回線は、フレッツ光ファミリー・ハイスピードタイプ(200Mbps)でした。さすがに7年も経つと、より速い回線が出ています(理論値では50倍)。月額料金も1契約につき+1,000円程度でしたので、とにかく約110坪のスペース全体で快適なネット環境が使えるよう、再構築しました。
▼バッファロー WiFi ルーター無線LAN 最新規格 Wi-Fi6 11ax / 11ac AX6000
https://amzn.to/3mUU6RX
まだまだ数が少ない10Gbps対応ルーター「BUFFALO WXR-6000AX12S」
<各スペースのネット回線+ルーター+無線アクセスポイント(構成)>
※スペースの間取り図はこちら
■501号室 ノオトのオフィス
1)フレッツ光クロス(10Gbps):NTT XG-100NE
2)フレッツ光ネクスト ファミリー・ギガラインタイプ(1Gbps):YAMAHA RTX810+Orbi3台セット ※固定IP
■502号室 コワーキングスタジオ
フレッツ光クロス(10Gbps):BUFFALO WXR-6000AX12S (10Gbps)×3台
■503号室 コワーキングスペース
フレッツ光クロス(10Gbps):NTT XG-100NE+YAMAHA RTX1210+YAMAHA WLX313
オフィス(501)は万一のことを考え、異なるプロバイダで2回線を引きました。片方が落ちても片方が使える環境を作っておきたかったので(とはいえ、フレッツが落ちたら終わりですが)。
1回線は、これまで使っていたハイスピードタイプ(200Mbps)をギガラインタイプ(1Gbps)にアップデートしました。ルーターの変更は必要なく、電源を入れ直すだけで切り替え完了。CMSやBacklogなどへの接続の都合上、固定IPをそのまま残す必要があったので、IPv4のままで運用しています。
もう1回線は、フレッツ光クロス(10Gbps)を新設しました。ルーターは「NTT XG-100NE」。通常はこのIPv6のネット回線を使って、固定IPが必要な場合はギガライン(1Gbps)に切り替えてるようにしています。
コワーキングスタジオ(502)は各部屋に仕切られているため、フレッツ光クロス(10Gbps)の無線アクセスポイントを3箇所に分散させました。また、リモート会議やオンライン講義に安定的に接続できるよう、各スペースで有線LANポートを配置しています。
コワーキングスペース(503)はもっとも同時接続台数が多くなるので、フレッツ光クロス(10Gbps)の回線にアップグレードして、VPNルーター「YAMAHA RTX1210」と無線LANアクセスポイント「WLX313」で構成しました。2.4GHz帯で50台、5GHz帯で100台の接続を想定。
気になる回線速度ですが、有線LANなら下り1〜4Gbps、無線LANなら下り500〜700Mbpsを計測しました。もちろん上りも快速です。
フレッツ光クロスを3回線新設したことで、かなり余力のあるインターネット接続環境が実現しました。今後、リモートワーク主体ならかなりオーバースペックなのですが、アフターコロナを見越し、場づくりに活かせるインフラを整えています。
●Adobe Sign(電子契約サービス)
コロナ禍によって契約書の電子化が進みました。従来は、Wordファイルで内容を擦り寄せし、確定版を2通つくって押印&郵送でしたが、ここ2年間の新規契約は6〜7割が電子契約書です。
クライアントが指定するサービスは、クラウドサイン、DocuSign(ドキュサイン)、GMOサインあたりがメジャーでしょうか。あと、BtoBプラットフォーム契約書とか。基本的に「請ける側」は、案内メールに準じて電子サインするだけなので、とても楽です。PDFファイルで保管もできますし。
一方、ノオトから契約書の締結を持ちかける場合は、Adobe Sign(アドビサイン)を使っています。前述の電子契約プラットフォームはとても便利なのですが、月額利用料が1万円+従量制(契約書の枚数)とそれなりのコストがかかります。AdobeならPDFの有料版を契約していたので、そのまま使いやすいというのもありました。そのサービスが永続的なのかどうかも重要ですね。
ノオトは継続案件が多く、そこまで頻繁に契約書を交わすわけではありませんが、今後は保管のしやすさやコストなどを考慮して、やり方を見直していきたいと考えています。いずれにせよ、契約書の電子化は大賛成。いまのところ電子契約書は印紙不要ですので、もっと当たり前のように普及してもらいたいものです(業務委託基本契約書は1通4,000円も印紙代がかかるので……)。
●freee(クラウド会計サービス)
最後はクラウド会計ソフトの導入です。ずっとお世話になっている担当税理士とは従来どおりの顧問契約を継続しつつ、会計システムをTKC【※3】システムからfreeeに切り替えました。
【※3】TKC:主に中小企業を顧客とした1万1000人以上の税理士・会計士が加盟するネットワーク
▼freee会計
https://www.freee.co.jp/
2004年の有限会社ノオト設立時にクラウド会計は存在しませんでした。しかし、5〜6年ほど前から同じ五反田に本社を構えるfreee社からコンテンツ制作を依頼いただくようになり、クラウド会計システムをより深く知るためにも、思い切って会計サービスを切り替える必要があると判断しました。
ただ、ノオトはこれまで17期も決算をしていますから、新しい会計システムへの乗り換えは想像以上に大変でした。過去のデータをすべて移行するわけではありませんが、税理士さんはクラウド会計には不慣れですし、経理ソフトの仕組みもまるで異なります。
法人向けのfreee会計は、利用者3名までの「ベーシック」プランを契約し、税理士、経理担当者、代表がそれぞれのアカウントを持っています。こちらは月額は4,378円(税込)。さらに、freee人事労務は社員全員をユーザー登録し、基本料金+従業員料金で月額7,150円(税込)。月額1万1,528円ですので、年間のシステム利用料は14万円弱です。
それなりのコストはかかるものの、結論からすると会計システムを変えたメリットはとても大きかったです。半年使ってみた感想をざっくりまとめてみます。
<良かった点>
・月次の売り上げや利益などがいつでも見られる
・オンラインバンキングにアクセスしなくても、残高が全部わかる
・オンラインバンキングではなく、freee会計のシステム経由で振り込みできる
・未入金にすぐ気づくことができる
・見積書の作成が早くなった
・見積書→請求書(+納品書)の起こしが地続きでできる!
・見積書、請求書、納品書のアーカイブがすごく楽ちん
・年末調整がものすごくスムーズにできた
・給与明細を配らなくてよくなった(社員一人ひとりがログインして確認できる)
etc.
悪かった点はほぼないのですが、強いていうなら、領収書などを紙と電子データの両方で保管しないといけないのが面倒……でしょうか。
ただ、これはfreeeの問題ではなく、2022年は電子帳簿保存法改正の移行期なので、従来どおりの紙資料の保管と、新しくスタートする電子データの保管をしばらく両方しないといけないから。今年6月の決算が終われば、7月移行は電子データのみでOKになるので、それまでの辛抱です。
あとは、そもそもの話、設立したばかりの会社なら、freeeやMFクラウドなどクラウド会計ソフトを最初から使うのが吉です。十数年でそれなりの会社規模になってから会計システムを切り上げるのは、なかなかしんどかったです。
●最後に
社員がリモートワークしやすい会社をつくるにはどうすればよいのか。これはもう絶対的な結論がありまして、「ケチらない」ことです。
業績によっては、経営者がコスト削減したい気持ちは痛いほどよくわかるのですが、月1万円のコストで社員みんなが気持ちよく仕事できると判断するなら、迷わず使うべきでしょう。かけるべきところにお金をしっかりかけてみんなの働きやすい環境をつくることが経営者の仕事であり、社員がよりよいパフォーマンスを発揮してくれれば、業績はしっかりと伸びていくはずです。
ノオトはリモートワークになってから、社員がスピーディーに仕事できるよう「M1 Mac」を購入し、ネット回線の補助金として在宅勤務手当月額5,000円を支給しています。そのほか、コロナ禍前から社内の飲み会は完全に自由参加で代金はすべて会社持ちですし、次の決算で利益がしっかり出る見通しなら(契約外の)ボーナスを出しています。
良い会社とは、快適に働ける環境を惜しみなく整え、給料をどんどん支払う会社です。2022年もこれを意識しつつ、引き続きやれるだけがんばってみます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。(宮脇)
<関連リンク>
▼新スタッフ募集(2022・初春)|有限会社ノオト
https://www.note.fm/recruit_2022earlyspring/
※応募締切:2022年1月10日(月・祝)23:59まで