“会って話す”ってやっぱり楽しい! 大阪 #ライター交流会 レポート
2022年11月20日(日)、大阪の本町で「大阪 #ライター交流会」が開催されました。
会場となったオオサカンスペースは、メンバーの交流に特化しているコワーキングスペースです。そんな #ライター交流会とも相性バッチリな場所に、関西・近畿エリアからたくさんの方にお越しいただきました。満員御礼!
トークセッションは設けず、直接会って話すことがメインの会でしたが、「2時間はあっという間。もっと話したかった!」という感想をいただくほど盛況のうちに終了。ここでは、参加者間で交わされた会話もご紹介しつつ、当日の様子をレポートします。
目的は、新たなつながりをつくること
2015年にスタートした 、有限会社ノオトが主催する #ライター交流会。その目的は、ライターさんをはじめとするクリエイターさんたちとの輪を広げることです。
とくにウェブメディアの場合、やり取りがすべてオンラインで完結することも少なくありません。だからこそ、かつての雑誌編集部のように、いろんなクリエイターさんが気軽に集える場をつくりたい。#ライター交流会は、そうした思いから生まれました。
そのため、講義形式ではなく、あくまでも参加者の交流をメインとしています。
予想外の出会いにも期待して、座席はくじ引きで決めることに。早めに来られた方もおられて、各テーブルでさっそく会話が弾んでいました。
参加者がそろったところで、主催者である有限会社ノオト代表・宮脇よりご挨拶を。#ライター交流会は、スタートから2年後の2017年より開催場所を全国に広げています。そのきっかけとなったのが、同年2月に東京で実施した「地方在住ライター会議」です。
「地方在住ライターをテーマにライター交流会を開催したところ、会場は東京だったのに参加者の4割が関東1都3県以外から来てくれたんです。それからさまざまな地方でも実施するようになり、今回は久しぶりの対面ということもあって、比較的集まりやすい大阪で開くことになりました。新たなつながりをつくるきっかけになればと思っています」(宮脇)
参考:地元に仕事はあるのか? ライター交流会「地方在住ライター会議 ~脱・東京の働き方~」イベントレポート
ここだけの話、皆さん〇〇ってどうしてます?
会場はすでに盛り上がっている様子でしたが、まずは各テーブルごとに自己紹介を。ライターひとつとっても、活動の場は実に多岐にわたります。
この日も、地域メディア、グルメ、鉄道、ビジネス、テクノロジー、スポーツ、法律、漢方、経済、医療など、いろんなジャンルを得意とする方が集まりました。職種は、ライターや編集者、フォトグラファー、メディア運営者などさまざま。経歴も、始めて間もない方からベテランまで多種多様です。
自己紹介の後は、それぞれの悩みを相談したり、アイデアを共有したりとテーブルごとの雑談タイム。ここでは、その様子を少しだけご紹介します。
Q. 文字起こしツールって何を使ってる?
これは気になるトピックです。私だけかもしれませんが、自分の取材音源を聞きながら自分で文字を起こすのは苦行ともいえる時間。インタビュイーの方のお話はとっても素晴らしいのに、違和感のある自身の声に間の悪い返しが重なり、いたたまれない気持ちになることもあります。ああ、逃げ出したい。
そこでフル活用しているのが、文字起こしツールです。私は一言一句も漏らさず起こしたいのでそこからさらに調整をかけますが、最初の文字起こしの完成度が高いほど記事作成にかかる負担はグンと軽くなります。私が参加したテーブルでは、Rimo VoiceやNotta、Catchyなど各ツールの使用感が紹介され、「関西弁をちゃんと起こせる?」という地域性あふれる質問も出ていました。
ここだけの話……の部分は割愛しますが、文字起こしの精度やウェブ会議ツールとの連携など、実際に使っているからこそわかる情報も。そこから派生して、「マスク越しの声が聞き取りにくい」「アクリル板があるときはどこにレコーダーを置く?」といったコロナ禍ならではの悩みも共有されました。
Q. フォトグラファーとどうつながる?
ライターさんのなかには、インタビューも写真撮影もできる方がおられますよね。私は写真のセンス「ゼロ」。カメラ教室にも通いましたが、うまく再現できません。確かに、皆さんどうやってフォトグラファーさんを探しているのでしょう。
ひとつのアイデアとして紹介されたのが、公益財団法人大阪産業局が運営する「クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック」の活用です。メビックはクリエイターの出会いの場を提供しており、クリエイターを紹介するウェブページも公開しています。
そうした情報を共有しつつ、「いい方を知ってますよ。ご紹介しましょうか?」と、新たなご縁も生まれていました。一度も会っていない人に誰かを紹介するのは、ときに難しいものです。こうしてスムーズにつながれるのは、直接会ったからこそなのかもしれません。
Q. どうやって実績を積めばいい?
駆け出しのライターさんだけではなく、これから仕事の幅を広げていきたい方にも共通する課題ではないでしょうか。
会場で出た意見は、気になるメディアに自ら企画をどんどん売り込むという、編集者としては非常にありがたいアイデア。また、ライティング関連の講座に通い、そのつながりで未経験OKの案件に挑戦して実績を積んだエピソードも紹介されました。「必死なときって、めぐり合うものですよね」との声に、うなずき合う参加者の皆さん。
「では、未経験OKのライティング案件をどう探す?」という疑問を受けて、ノオト社員から「品川経済新聞」の紹介がありました。品川経済新聞は、品川エリアのニュースを扱うウェブサイトです。原稿執筆・取材の未経験者歓迎。編集部が原稿を丁寧にチェックするので、ライティングのスキルを磨きたい方にもぴったりとのこと。
品川経済新聞の母体である「みんなの経済新聞ネットワーク」がカバーするエリアは、北海道から九州、沖縄、そして海外まで広範囲にわたります。未経験OKの媒体もあるようなので、ご興味のある方はお近くのエリアで探してみてはいかがでしょうか。
最後はやっぱり、みんなで交流!
テーブルごとの雑談を終えた後は、全体の交流会です。いたるところで、名刺を手に盛り上がる参加者の皆さん。その光景を眺めながら、気軽に会えなかったここ数年を振り返っていました。
オンラインも便利だけれど、やっぱり会って話すとリアルな刺激をもらえます。コロナ禍を機に広がったオンラインの可能性も上手に活用しつつ、出会いの場づくりも引き続きサポートしていきたいと強く感じた一日となりました。
最後に、参加者の皆さんからいただいた感想の一部をご紹介します。
・素晴らしい先輩方の存在を知れてすごく嬉しかったです!!
・交流する時間がもっとほしいなぁと思いました。
・また新たなライターさんとつながることができました。ありがとうございました!
・はじめて交流会に参加させていただきました! ライターさんのリアルや、ライターを探してる編集者さんともお会いできて、めちゃくちゃ勉強にも、今後の仕事にもつながりました! ありがとうございました!
・はじめは緊張しましたが、来てよかったです! また京都とかでもやってもらえたらうれしいです。
・はじめて交流会に参加しましたが、楽しく話ができました。ここからお付き合いが広がれば嬉しいなと思ってます。
イベント終了後に記念写真をパチリ。皆さん、とってもいい笑顔です。楽しかったなあ。
私自身はブランクを挟みつつ、編集の仕事を始めて20年以上、ライターになって10年以上経ちますが、クリエイターって孤独だなと感じることがよくあります。そして、いまでも書くことはときに苦しいし、編集業務での悩みはつきません。
けれど、同業の方ってライバルであり、仲間なんですよね。同じ業界にいるからこそわかること、共感できることがたくさんあります。そうしたつながりに支えられて、ここまでなんとかやってこれたことに改めて気づきました。
大阪 #ライター交流会でのご縁が、新たな出会いにつながりますように。そして、つながりの輪がどんどん広がりますように。
また集える日を楽しみにしています!
(執筆=藤田幸恵)