投稿日:2023年11月22日

「今日のアクションが、明日の私をつくる」 仙台 #ライター交流会 レポート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年10月6日、有限会社ノオト主催の仙台 #ライター交流会」が「enspace(エンスペース)」(青葉区国分町)で行われました。 #ライター交流会 は2015年に東京・五反田で始まり、その後全国へ展開。東北では6年ぶり、仙台では初開催です。

参加者は、ゲストやスタッフを合わせて30名ほど。岩手や青森など宮城県外から来られた方もいました。当日の様子を、仙台在住のライター・岩崎尚美がレポートします!

18時15分の開場に合わせ、続々と参加者がやってきます。並んで座った方同士すぐに打ち解け、早くも会話に花が咲いているようでした。正直、もう少しぎこちないスタートになるかと予想していたので、思いのほか和やかな雰囲気にほっこり。開始前からすでに、「#ライター交流会 、仙台に来てくれてよかった……!」という気持ちになりました。

仙台を拠点する2人の編集者が登壇

今回のテーマは「東北で活動を広げよう! 編集者とクリエイターの良好な関係づくり」。

イベントの前半では、株式会社プレスアートが発行する「Kappo(仙台闊歩)」小林薫編集長と、「仙台経済新聞」菊地正宏編集長のトークセッションが行われました。

2020年からKappo編集長を務める小林さん

2006年に東京から仙台へ移住し、仙台経済新聞を立ち上げた菊地さん

小林さんは仙台を代表する出版社の社員であり、雑誌の編集長。一方、菊地さんは自身が立ち上げたメディアの編集長を務めつつ、ライター・編集者としても活動しています。どちらも仙台で活躍する編集者でありながら、違った観点からのお話が聞けそう。期待感が高まります!

トークセッションでは、9つのテーマをベースに小林さん、菊地さんがそれぞれの立場からお話をしてくださいました。

ライターと編集者、どうやってつながる?

ぶっちゃけ、ライターは仕事がほしい、隙あらば編集者と接点を持ちたい、と考えています。それと同時に、編集者側もライターを探している場合が多いようです。

「Kappoのライターさんには、2通りの方がいます。まずはもともと当社で働いていた方が独立して、そのまま仕事を受けていただく場合。もう1つは、外部のライターさんが企画を持ってきて、そこから掲載が決まる場合です。今のライターさんは創刊時に編集部にいらっしゃった方が多いですが、私としては来る者拒まず。面白い企画があれば、いつでもご一緒したいですね」(小林さん)

菊地さんが編集者として関わる河北スポーツマガジン「Standard宮城」は、創刊時から外部のライターさんが記事を担当しているそう。

「ライターさんもカメラマンさんも、基本的にフリーランスの方にお願いしています。Standard宮城のWebサイトにはライター募集する窓口もあり、売り込みを待っている状況ですね。野球やサッカー、バレー、バスケあたりのスポーツにはその道のプロフェッショナルがすでにいますが、そこまでメジャーでない種目の企画は意外とすんなり通ったりします。以前、高校生の競技かるたを特集したのですが、これはライターさんからの売り込みから実現した企画です」(菊地さん)

明日は、今日やったことの延長線上にある

2023年で、Kappoは21周年、仙台経済新聞は17周年を迎えます。共通するのは「続ける」というキーワード。難しいけれど、大切なことだと2人は強調します。

「何かを続けるにはお金がかかるし、年々体力も衰えていく。継続するためには、がんばらなければいけなくなってきます。でも、そこで好奇心を絶やさずに、興味のあることを調べて書き続ける。コツコツ積み重ねることが、ライター活動にも生きてくると思います」(小林さん)

明日って、今日やったことの延長線上にしかないんですよね。たとえば、アポ取りが苦手だとして、今日やらなければ明日もできない。でも、今日頑張って電話をかければアポが取れて、それで1本記事が書けるかもしれません。1つできれば、次はもっと効率よくできるようになるじゃないですか。それが継続なのかな、と」(菊地さん)

司会を務める有限会社ノオトの編集者・桒田萌さんも、「まさにそれは、メディア運営の肝ともいえるお話ですね」と深く頷いていました。

アクションを起こすことの大切さ

ほかにも、「東北というフィールドでどのようにライター活動を広めていくか?」についてたくさんのヒントをいただきました。すべて書ききれないのが残念ですが、参加された方だけの特権ということで……。

トークセッション後のQ&Aタイムでは、ライターには情熱や好奇心が重要という話にからめて「好奇心をどのように仕事につなげていけばいい?」という質問がありました。

「今は個人で発信できる時代ですから、それを継続して伸ばしていくのが一つ。ブログやnoteを書き続けることで、ディープなネタを探している編集者の目にとまることもあるでしょう。もしもっと大きなメディアなどに取り上げてほしいなら、自分からアクションを起こす必要があると思います」(小林さん)

「運がよかったことと、アクションを起こし続けてきたこと。これが今の自分のキャリアにつながっていると思います。それで言うと、今日の #ライター交流会 に来た方は、すでに1つアクションを起こしていますよね」(菊地さん)

アクション。ライター募集に応募するのも、企画を持ち込むのも、興味のあることを発信し続けるのも、交流会に参加するのもすべてアクションです。

ちなみに、今回の仙台 #ライター交流会は、私の何気ない発信もきっかけの一つになったそうで……。これも1つのアクションと、言えるかもしれません。

(6年も前から言い続けている……)

学びのあとは、食事を楽しみながらの交流タイム

トークセッション後は、その場に丸テーブルと椅子を設置し、ドリンクと軽食をいただきながらの交流会!

食べる時間も惜しんでつながりを作ろうと会場内をぐるぐる回っている方も多く、たくさんの会話が飛び交います。和やかながらも熱気あふれる雰囲気に。1時間ほどでお開きとなりましたが、「もっと話したい!」という声がたくさん聞かれました。

仙台ならではの学びやつながりを得られる貴重な時間になりました。

(執筆=岩崎尚美 編集=ノオト)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

カテゴリー

アーカイブ

タグ